秋田三鶏記念館:あきたさんけいきねんかん ※冬期(12月~3月)は閉館します

秋田三鶏記念館外観

秋田三鶏とは

 国指定天然記念物の声良鶏(こえよしどり)と比内鶏(ひないどり)、秋田県指定天然記念物の金八鶏(きんぱどり)の三鶏を総称して秋田三鶏と呼びます。
 秋田三鶏は秋田県の県北地方、特に米代川(よねしろがわ)中流域の大館地方で古くから飼われ、親しまれてきた家禽(かきん)です。

秋田三鶏記念館の目的

 秋田三鶏記念館は、天然記念物である声良鶏、比内鶏、金八鶏の保護と増殖を目的とし、天然記念物としての血統を守り、多くの皆様に秋田三鶏を知って親しんでいただくために建設されました。
 3月に入ると孵卵(ふらん)の準備に取り掛かり、孵卵室の孵卵機に卵を入れて孵化(ふか)作業に入ります。この時、秋田三鶏保存会会員の誰から預かった卵であるかの記録を取り、14日目頃に検卵して有精卵か無精卵かの判断をします。21日間の孵卵作業によって孵化し、かわいい雛が誕生、通常はこの一連の作業を4月、5月にも行い、計3回実施します。
 雛(ひな)には誕生後5~6日目に翼帯(よくたい)を取り付け、天然記念物である三鶏の雛であることを証明します。
 雛は育雛(いくすう)室の育雛機で一カ月ほど育てます。また、雛を自宅に持ち帰り育雛する会員もいます。会員は日頃から優良鶏を作出するために努力を続けています。育雛期間を終えると、いよいよ長期間に及ぶ飼育に入ります。会員はそれぞれの経験に新たな技術を加え、優良鶏の作出に励みます。
 やがて、十分に若鶏として成長した10月頃に若鶏を持ち寄って鑑評会(展示会)を開催します。この時に天然記念物としてふさわしい資質を持った若鶏を選定し、番号の付いた足環を付着し、台帳に優良鶏として記録します。この台帳が天然記念物の血統(純血種)を守ることになります。
一冬を越した次のゴールデンウィーク期間中に三鶏の展覧会を開催し、優良鶏の中から天然記念物としてもっとも優秀な鶏を選定します。秋田三鶏の孵化は、これら優良鶏を親鶏として行われます。

秋田三鶏について

声良鶏(こえよしどり)【国・天】
声良鶏
  高知県の東天紅鶏(とうてんこう)、新潟県の唐丸(とうまる)とともに日本三大長鳴鶏(ながなきどり)の一種に数えられます。
 鳴き方は出し・付け・張り・引き・止め(引落し)の音律が一連の歌詞になっていて、渋く落ち着いた発声に始まり、長くのばしながら次第に張り上げ、やがて音程を下げつつ、引きの一声をかなで、低く止めを発して終わります。15秒~20秒間の鳴きが普通ですが、まれに20秒を超えて鳴く鶏もあります。
 身長は75㎝、体重は5㎏前後、日本の鶏としては大型に属し、均整のとれた美しい体型をしていて、太いくちばし、頭頂部中央の三枚冠(さんまいかん)、大きく鋭い眼、発達して袋状になった咽喉部、幅広で背に豊かな蓑羽(みのばね)、尾羽(おばね)、黄色で長い足、三列に連なる脚鱗(きゃくりん)などが特徴で、羽色は白柏(しろかしわ)が普通ですが、ほかに黒柏、黄柏などがみられます。

比内鶏(ひないどり)【国・天】
比内鶏
 米代川流域で古くから飼われていた鶏です。性質は勇壮、活発、機敏で、立木の枝から枝へと飛び渡り、しかも相当長い距離を飛びます。夜間には立木の高枝を止まり木にすることもあり、卵や雛をねらう外敵に敢然(かんぜん)と立ち向かう姿は、まさに野鶏そのものです。
 胸を張り、尾羽を持ち上げた姿は、短い黄色の脚でまとまり、全体が優美なV字型となり、とりわけ美しい姿の雄は、とさかと呼ばれる三枚冠と顔面があざやかな赤色をなし、後頭部から胸、背にかけて赤笹(あかざさ)と呼ぶ赤褐色の羽毛が特色です。
 標準体重は二歳の雄で2.7㎏、雌で1.9㎏です。
 比内鶏の一番大きな特色は、風味と香気をそなえた肉の優れた味にあり、肉の組織、脂肪の具合が野生のヤマドリに似て、噛みしめるほど味が出ます。郷土料理きりたんぽに欠かせない存在ですが、現在、食用としているのは、比内鶏原種の父親と、アメリカ産ロード・アイランド・レッドの母親との一代交雑種で、比内地鶏と呼ばれる鶏です。

金八鶏(きんぱどり)【県・天】
金八鶏
 大館地方に古くから生息していた比内鶏と軍鶏(しゃも)との交配によって誕生したのが、闘鶏(とうけい)としての資質が高い金八鶏です。
 鶏博士山田定治氏の研究によれば、金八鶏の作出は19世紀前葉、江戸時代後期の天保年間の頃とされています。作出者は川原町に住む魚屋の金八で、この作出鶏を基礎鶏として改良が進められ、明治時代後期に現在見られる羽色と体型となりました。
 標準的な身長は39㎝、体重は雄で約1.7㎏、雌で約1.2㎏で、羽色は光沢のある黒藍色が最高とされ、次ぐのが黒紫色です。体型は頭が大きく、頸(くび)が太く、胸から脚にかけて垂直なイの字型で、尾羽は短くエビ尾状に開きます。
 金赤色の大きな眼、太く短い湾曲をしたくちばし、長く太い腿(もも)と脛(すね)などは、いかにも闘鶏らしい勇猛さが漂っています。
 大館地方では短気で喧嘩早い人を「キンパ」と呼びますが、それは金八鶏から付いた呼び方であると言われています。

利用案内

開館日時 4月~11月 ※冬期(12月~3月)は閉館します
午前9:00~午後4:30
休館日 毎週月曜日
月曜日が祝・休日の場合は開館し、翌日休館
入館料 無料

交通案内

バス 大館駅前~(15分)~獅子ヶ森バス停
※獅子ヶ森バス停より徒歩3分
電車 JR奥羽本線大館駅下車
大館駅前よりバスを利用~獅子ヶ森バス停

 

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